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「ミレニアム4 蜘蛛の巣を払う女」ダヴィド・ラーゲルクランツ [本]

ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女 (上)

ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女 (上)

  • 作者: ダヴィド ラーゲルクランツ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2015/12/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女 (下)

ミレニアム 4 蜘蛛の巣を払う女 (下)

  • 作者: ダヴィド ラーゲルクランツ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2015/12/18
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 スウェーデンの大ベストセラーミステリーの続編。天才ハッカーのリスベットと”ミレニアム”誌のジャーナリスト、ミカエルが協力して犯罪の真実を暴いて行く物語です。1~3は本当に面白くて私もはまりました。「ミレニアム3」を執筆後病死した著者スティーグ・ラーソンの後を引き継いだのは、ジャーナリストで作家のダヴィド・ラーゲルクランツです。


 ある犯罪組織の調査を始めていたリスベットは、人工知能の世界的権威であるバルデル教授に接触。その事に気づいたミカエルも、教授と連絡を取ろうとする。直後教授が何者かに暗殺される事件が発生。

 暗殺犯を目撃したため命を狙われる博士のサヴァン症候群の息子アウグストを救ったリスベットは、ミカエルと共に、事件の背後にある犯罪組織とアメリカの情報機関NSAの陰謀を解き明かして行く。


 雑誌ミレニアムの存続の危機、リスベットの過去、アウグストの人生、様々な要素が絡み合って、はらはらワクワクの連続です。卓越した頭脳と行動力で敵と戦い、独自のやり方で悪に正義の鉄槌を下すリスベットが実に格好良くて、痛快でした。彼女を支え続けるミカエルとの絆もぐっと来ます。

 登場人物が多いが、各性格や人物相関が丁寧に描写されているので、物語に説得力があるし奥行きがあります。場面が頻繁に転換する構成が、緊迫感をより高めている。

 作家が変わっての続編に不安がありましたが、読み始めて直ぐにミレニアムの世界に入り込みました。満足感と共に、読み終わると何だか淋しい。リスベットを狙う強敵もまだ残っているので、5、6、と更なる続編を期待します。本作は映画化の計画もあるとか。そちらも楽しみです。



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コメント 4

きさ

私もこれ読みました。
オリジナルよりはちょっと軽いのですが、これはこれで面白かったです。
本作に限らず作者の死などで別の作者が書く事に批判的な意見があるのは理解できますが、私は容認派、出来で判断すべきという立場です。
何にせよリスベットと再会できたのはうれしいですね。
by きさ (2016-08-17 22:06) 

Naka

きささん
nice!&コメントありがとうございます。
読み始めると止まらない程面白かったです。
ラーソンの作風や登場人物の性格が、
よく研究されているなぁと感じました。
作家を変えての続編として成功例と言えますね。
リスベットは本当に魅力的なヒロインなので、
続編が読めて幸せでした☆
by Naka (2016-08-18 00:04) 

のらん

ほう!! 別の作家さんで、続編がでたんですね(^.^)
映画化、期待したいな♡ ハリウッド版じゃなく、北欧版で(^_^;
リスベットって、ほんと、かっこいいですよね♪
by のらん (2016-08-20 14:17) 

Naka

のらんさん
nice!&コメントありがとうございます♪
弱者に優しく、独りで悪に立ち向かうリスベットが本当に恰好いいですね。
本作では少年との関係に、新たなリスベットを発見できた気がしました。
私も続編は北欧版で観たいです。・・・が、残念ながら(?)
ハリウッドで2、3を飛ばして4をという話があるそうです(^^;

by Naka (2016-08-21 23:22) 

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