「永遠の門 ゴッホの見た未来」 [映画(新作)]
At Eternity's Gate
2018イギリス・フランス・アメリカ
監督:ジュリアン・シュナーベル
出演:ウィレム・デフォー、ルパート・フレンド、オスカー・アイザック、マッツ・ミケルセン、マチュー・アマルリック、エマニュエル・セニエ、ニエル・アレストリュプ、ヴァンサン・ペレーズ、アンヌ・コンシニ、ウラジミール・コンシニ
後期印象派を代表する天才画家フィンセント・ファン・ゴッホ。
ゴッホがパリを離れてアルルに移り、サン=レミの療養院を経て、オーヴェール=シュル=オワーズで亡くなるまでの約2年半が描かれていました。
ゴッホの伝記映画ですが、出来事を追うと言うより、ゴッホの感情や思考に重点を置いた作品でした。
南フランスの広大な麦畑、風になびく草木、明るい日差し…。ゴッホの視点で捉えた美しい風景がスクリーンに映し出されます。下半分ぼやけた映像(遠近両用サングラスにヒントを得たらしい)に、手持ちカメラで撮影されたシーンが多く、ゴッホの頭の中に入った様な不思議な感覚になりました。
画家でもあるジュリアン・シュナーベル監督は、「バスキア」「夜になるまえに」「潜水服は蝶の夢を見る」を手掛けた監督です。ゴッホが世界をどのように見ていたか、描く事で何を伝えようとしたか、画家であるシュナーベルだからこそ表現できた世界だと思いました。
37歳のゴッホを演じるのは63歳のウィレム・デフォー。年齢差の違和感はなく、自画像で知っているゴッホの顔がそこにあり、ゴッホの魂が宿ったような圧巻の演技に引き込まれました。
監督から絵画の指導を受けたというデフォーが、キャンバスに向かって素早い動きで絵の具を乗せていくシーンは鬼気迫るものがありました。
監督を中心とする制作チームが描いた130点以上の絵画も見どころです。
オスカー・アイザックのゴーギャンも良かったし、何気に凄い俳優が何人も出演していて贅沢な配役にも驚きました。
37歳で短くも激しい人生を閉じたゴッホが、凄い天才である事は確かだけれど、そんな遠い存在に思えなくて、切なく、時に辛かった。
もう少し長く生きていたら、ゴッホの人生もまた変わっていたでしょうが、不遇の画家だからこそより作品に魅せられるのだと思います。
世界の美しさも改めて感じる事ができる映画でした。貴重な体験をした気分です。
☆☆☆☆
2019-11-15 23:36
nice!(9)
コメント(7)
わぁ、よさそう!なるべく早く見に行きますね。=^_^=
by coco030705 (2019-11-16 11:10)
ゴッホの作品展→ゴッホの人生へ♪
いい流れで鑑賞されましたね(^.^)
天才画家の制作期間が、わずか10年っていうのも驚きでした。
鬼気迫る制作シーン・・・ 天才画家さんは、もしかすると
絵画の神様に、魂を乗っ取られるのかも。。
by のらん (2019-11-16 12:10)
cocoさん
nice!&コメントありがとうございます。
実際にゴッホが訪れた地で撮影が行われたそうです。
描かずにいられなかったゴッホの気持ちが少しですが解った気がしました。
by Naka (2019-11-17 23:14)
のらんさん
nice!&コメントありがとうございます。
仰る通り、ゴッホは描くことで神を感じていたのだと思いました。
映画を観たら、またゴッホの作品を観たくなりました(^^;
by Naka (2019-11-17 23:30)
ネオ・アッキーさん
(。・_・。)2kさん
yamさん
ご訪問&nice!ありがとうございますm(__)m
by Naka (2019-11-17 23:32)
ゴッホの映画があったんですね。
来週ゴッホ展見に行きまーす(#^^#)
by ぱだおくん (2019-12-15 17:57)
ぱだおくんさん
nice!&コメントありがとうございます☆
ゴッホの魅力がギュッと詰まった、嬉しい展覧会でした。
楽しみですね。
デフォーのゴッホも良かったです(^^
by Naka (2019-12-15 23:08)