「アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール」 [映画(新作)]
The Music of Silence
2017イタリア
監督:マイケル・ラドフォード
出演:トビー・セバスチャン、アントニオ・バンデラス、ルイザ・ラニエリ、ジョルディ・モリャ、エンニオ・ファンタスティキーニ、ナディール・カゼッリ
世界で活躍する盲目のテノール歌手、アンドレア・ボチェッリの書いた自伝を元に製作された伝記映画です。
普段あまりオペラは聴きませんが、知っている曲も何曲かあり、たまには良いなと思った。ボチェッリ本人が吹き替えたという、最高峰の歌声をじっくり味わう事ができました。ポップス、カンツォーネもあり、字幕で歌詞を理解しながら聴けるのが嬉しかった。
ただ、舞台も俳優もほぼイタリア、歌もイタリア語なので、台詞もイタリア語ならより雰囲気が出たと思うのですが、台詞は英語(イタリア語訛りの)でした。
アモス(ボチェッリ)は少年期に完全に視力を失う。やがて歌の才能を開花させるも、声変わりで挫折、法律家を目指す。大学卒業後は弁護士として働きながら、夜のバーでピアノを弾きながら歌っていた。
歌手となる夢を諦めきれないアモスは、ある日歌唱指導のマエストロ(演じるのはアントニオ・バンデラス。久しぶりに観ましたが、良い感じで渋くなっていました。)を訪ねる。
マエストロの厳しい指導の下、基礎からオペラを学び音楽に全てを捧げる決意を新たにするアモス。やがて努力が実り歌手としてデビューを果たし、結婚もして家庭を持つが、歌の仕事の依頼が来ずアモスは焦りを募らせて行く。そんな長い沈黙の後、やっと大きなチャンスが訪れるのだった。
アモスが法律家になるために学習する姿がさらりと描かれていましたが、日常生活だけでも人と同じ事をするのに何倍も努力しなくてはならない彼にとって、どれ程大変だっただろうと思った。音楽に関してもしかり。才能や努力だけでなく、諦めないこと、待つこと、常に準備しておくこと。それが出来る情熱が凄いと思いました。
支える家族たちの姿も印象的です。家族、友人、恋人、バーの観客に至るまで、愛に溢れた人々とアモスとの絆に感動。特に、アモスを音楽の世界に導き、その才能を信じて応援し続ける叔父ジョヴァンニの献身には心を打たれました。
トスカーナの美しい風景、美しい歌声、美しい愛の数々に癒されました。
☆☆☆
才能ある人も、努力なしでは一流になれないのでしょうね。
この主人公アモスのように、その仕事に人生をささげるというくらいの、情熱がないとその道では開花しないのでしょう。
「君の名前で…」のT. シャラメ君もピアノの特訓をしたといってましたし、A.ハマーもヘラクレイトス?の時代の彫像や歴史について、できるだけの準備をしたといってました。
どの道も厳しいですね。
by coco030705 (2019-12-16 02:08)
cocoさん
nice!&コメントありがとうございます。
アモス=ボチェッリの半生。観応えのある作品でした。
ボチェッリの歌声が素晴らしかったです。
人との出会いも、才能や情熱が引き寄せるのかなとも思いました。
俳優は役によって様々な技術を身につけないといけないので大変ですね。(^^
by Naka (2019-12-18 23:03)