「一度も撃ってません」 [映画(新作)]
2020日本
監督:阪本順治
脚本:丸山昇一
出演:石橋蓮司、大楠道代、岸部一徳、桃井かおり、佐藤浩市、豊川悦司、江口洋介、妻夫木聡、新崎人生、井上真央、柄本明、寛一郎、前田亜季、渋川清彦、小野武彦、柄本佑、濱田マリ、堀部圭亮、原田麻由
こちらもジャズがよく似合う映画でした。
石橋蓮司主演のハードボイルド(?)はそそられます。
阪本順治監督は、前作「半世界」も良かったので期待して観ました。
裏社会に通じる売れない老作家、市川。彼は殺し屋の狙う標的の行動を調査し、殺害時の状況を取材して小説を執筆していた。ある日、別の殺し屋に狙われていると知った市川は動揺する。彼の不審な行動に浮気を疑った妻は、彼の行きつけのバーを訪ね・・・。
昼は妻に頭が上がらない冴えない石橋蓮司が、ハードボイルドを気取って夜の街に繰り出す姿はそれだけで可笑しい。
バーに集まる人々の人間模様は笑えてほっこりさせられます。
大楠道代と夫の浮気相手と疑う桃井かおりとのやり取り。佐藤浩市と寛一郎のがっつり絡んだ親子共演。妻夫木聡のらしくない殺し屋。井上真央の逞しいシングルマザー。バーの訳ありマスター新崎人生。岸部一徳、豊川悦司・・・皆キャラが立っていて、味のある役者揃いで演技を観ているだけで楽しい。
桃井かおりが歌う情感たっぷりの『サマータイム』もとても素敵です。
程よい笑いと、哀愁と、大人のロマン・・・豊かな気持ちになれる、いい映画でした。
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