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「タレンタイム~優しい歌」 [映画(新作)]

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TALENTIME
2009マレーシア
監督・脚本:ヤスミン・アフマド

出演:パメラ・チョン、マヘシュ・ジュガル・キショール、モハマド・シャフィー・ナスウィップ、ハワード・ホン・カーホウ


 マレーシア映画、私は初めてかも…。
 10年前に51歳の若さでこの世を去った女性監督ヤスミン・アフマドの遺作です。映画祭や自主上映を経て2017年に初劇場公開された作品がリバイバル上映されていました。

 多民族、多宗教のマレーシア社会で、恋と友情、家族関係と様々な経験を経て成長する4人の高校生を中心に綴られる青春群像劇です。


 高校の芸能コンクール『タレンタイム』の予選を勝ち抜いた7人の中の3人。
 ピアノの演奏で歌うムルーはマレー系の少女、ギターで歌うハフィズは同じくマレー系の少年、二胡を演奏するカーホウは中国系の少年です。

 ムルーは、リハーサルの送り迎え担当の少年マヘシュと恋に落ちます。彼は聴覚障害者でインド系。ムルーとマヘシュの家は、宗教的に対立していて、二人の交際を反対する家族との葛藤が丁寧に描かれます。
 重病で入院中の母親を献身的に支えるハフィズ、成績優秀な彼を妬むカーホウなど、それぞれが悩みを抱える中で、10代ならではの彼らの輝く瞬間が優しい眼差しで切り取られていました。


 民族や宗教の壁を越えて心を通わせる若者たちの姿。家族の愛、友情が、幸福感と希望を与えてくれます。

 画質が粗くて10年前よりもっと古い映画の感じがしたのですが、ノスタルジックで叙情的な雰囲気と、美しいメロディの歌や演奏は良かった。
 コンクール本番でのサプライズには自然と涙が溢れました。人間が他者を受け入れる過程が繊細に描かれていて、人を想う事は素晴らしいと改めて思わせてくれる、美しい作品でした。
☆☆☆



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「フッド:ザ・ビギニング」 [映画(新作)]

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ROBIN HOOD
2018アメリカ
監督:オットー・バサースト

出演:タロン・エガートン、ジェイミー・フォックス、ベン・メンデルソーン、イヴ・ヒューソン、ティム・ミンチン、F・マーレイ・エイブラハム、ジェイミー・ドーナン


 イングランドのノッティンガム伝説の義賊、ロビン・フッド誕生のストーリー。レオナルド・ディカプリオも制作に名を連ねています。

 十字軍の遠征で壮絶な戦いを生き延びイングランドに帰郷するも領地を没収されていた若き領主ロビン・ロクスリーは、悪政と重税に苦しむ民衆の姿を目の当たりにする。彼は、戦場で出会った敵の兵士ジョンの協力を得て、領主としてノッティンガム州長官に近づく一方で、盗賊フッドとなって腐敗した政府に立ち向かう。


 中世、覆面、弓矢、騎馬…と最強のアイテムにワクワクします。
 ケヴィン・コスナーも、ラッセル・クロウも好きでしたが、タロン・エガートンのロビン・フッドも良かった。エガートンが嫌いでなければ、あと深く考えなければ、楽しめる作品だと思います。

 中世という点では、アクションや衣装は現代的なテイストが混ざっていますが、これはこれでアリかなと思いました。話の展開はやや強引です。

 スピーディーな弓矢アクションや、ホースチェイスと言うのでしょうか、騎馬、馬車でのアクションは、迫力があってとてもエキサイティングでした。

 走りながら、飛びながら、目にも留まらぬ速さで次々と矢を射るエガートンの格好良いこと。惚れ惚れしました。
 細かな表情が可愛い、どこかユーモラスで少年のようなエガートンですが、戦う姿は力強くて大人の色気を感じさせます。「キングスマン」以上に格好良いと思いました。新作毎に存在感を増しているエガートンです。

 ジェイミー・フォックスがフッドの相棒ジョンを好演していました。

 アクションとエガートンを堪能できるエンターテインメント作品になっています。続編がありそうな終わり方でしたが、続編よりも他の映画の、色んな役のエガートンを見てみたいと思いました。
☆☆☆


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「イエスタデイ」 [映画(新作)]

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YESTERDAY
2019イギリス
監督:ダニー・ボイル
脚本:リチャード・カーティス

出演:ヒメーシュ・パテル、リリー・ジェームズ、ケイト・マッキノン、ジョエル・フライ、エド・シーラン、ジェームズ・コーデン、ロバート・カーライル

 心温まる素敵な映画でした。

 もしビートルズの音楽が存在しなかったら…。

 自分以外は誰もビートルズを知らない世界に迷い込んだ売れないミュージシャンの青年ジャックが、ビートルズの曲を自作の新曲として歌い、スターダムを駆け上がるという、いささか荒唐無稽なストーリー。ダニー・ボイル監督にリチャード・カーティス脚本という魅力的な組み合わせです。

 鑑賞前はあまりに現実離れした設定なので入り込めるか心配でしたが、ジャックの行動や人々の反応を目にするうちに、どんどん違和感がなくなって来る。気が付けば、ジャックの複雑な心境に感情移入している自分がいました。

 そして、ビートルズの音楽のない世界を想像して、改めてその偉大さを思い知るという、不思議な感動で物語の展開を見守っていました。Let it be のシーンで感じたのですが、“フルコーラスで聴きたい!”と曲ごとに観客にフラストレーションを与える演出の効果もあったのだと思います。


 ユーモア溢れる台詞とキャラクター設定が絶妙で、終始笑いがこみ上げます。

 不器用でイケてないジャックを演じたヒメーシュ・パテルの演技は、とぼけた雰囲気がとても良い。リリー・ジェームズ演じるエリーもとてもキュート。彼女とジャックのロマンスは切なかったり微笑ましかったり。
 付き人になるロッキーという青年や、本人が演じるエド・シーラン、後の女性マネージャー、ジャックの両親、地元の友達に至るまで、皆癖のあるキャラクターで、可笑しく楽しかった。


 数々の名曲に加えて、ビートルズ所縁の地も登場したりと、ビートルズ愛に溢れた、とても気持ちの良い、ハッピーな映画でした。

 ラストはどうなるのだろうと思っていたら、オチの付け方もナイスでした。

☆☆☆☆



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「ジョーカー」 [映画(新作)]

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JOKER
2019アメリカ
監督:トッド・フィリップス

出演:ホアキン・フェニックス、ロバート・デ・ニーロ、ザジー・ビーツ、フランセス・コンロイ、マーク・マロン、ビル・キャンプ、グレン・フレシュラー、シェー・ウィガム

 バットマンの最大の敵、ジョーカー。
 この極悪非道の怪物はいかにして作り出されたのか。センセーショナルな映像とストーリーに引き込まれました。

 治安が悪化し荒廃しつつあるゴッサムシティの片隅で、コメディアンを夢みながら病気の母と二人ひっそりと暮らすアーサー・フレック。自身も精神の問題を抱えており、周囲と上手く関わる事が出来ない。そんな中、行政の支援を打ち切られ、トラブル続きで仕事もクビになる。更に、アーサーは母親の秘密と自らの残酷な過去を知り…。

 過去にも現在にも見放されたアーサーの心がじわじわと壊れて行く様が哀しくて怖かった。更に、アーサーが狂気の“ジョーカー”へと変貌した時の生き生きとした姿が、一層恐ろしく、一層哀しい。


 ガリガリに痩せたホアキン・フェニックスの鬼気迫る演技に圧倒されました。
 ロバート・デ・ニーロの高慢で無神経な男の演技も流石です。

 重厚感のある作品。ひとりの孤独な男の人間性が崩壊して行く物語として見応えありました。
 故ヒース・レジャーのジョーカーを思い出し「ダークナイト」を見直したくなります。

☆☆☆☆



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「パリに見出されたピアニスト」 [映画(新作)]

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AU BOUT DES DOIGTS
2018フランス/ベルギー

監督:ルドヴィク・バーナード
出演:ジュール・ベンシェトリ、ランベール・ウィルソン、クリスティン・スコット・トーマス、カリジャ・トゥーレ、エルザ・ルポワーヴル、アンドレ・マルコン


 NHKで放送されている「駅ピアノ」は、奏者たちの人生ドラマを想像させられて面白い番組だと思っていました。本作の主人公のようにピアニストになる夢を諦めた人もいるのかも知れません。


 パリ北駅に置かれた“駅ピアノ”を弾いていた青年マチューは、ある日名門音楽学校のプロデューサーのピエールの目に止まり、彼から連絡するよう名刺を渡される。
 その後、不良仲間と窃盗を働いて警察に逮捕されたマチューはピエールに連絡、公益奉仕しながらピアノのレッスンを受ける条件で刑務所行きを免れます。

 強制された厳しいレッスンに反発しながらも、演奏への情熱を思い出すマチュー。様々な試練を乗り越え、成長する若者の姿が気持ちの良いストーリー。マチューの音楽への想いが溢れ出た演奏の数々には胸を打たれました。

 自身も進退を懸けてコンクールに臨むピエール、厳しくも辛抱強く指導に当たる鬼教師エリザベス。三人の信頼関係も見処です。


 単純なサクセスストーリーですが、マチューを演じたジュール・ベンシェトリの初々しい雰囲気が印象的でした。綺麗な顔立ちの彼は、「男と女」などのジャン=ルイ・トランティニャンの孫らしいです。

 劇中使用されるクラシックの音楽が素晴らしいのですが、特にマチューが演奏するラフマニノフの『ピアノ協奏曲 第二番 ハ短調』がたっぷりと聴けたのは嬉しかった。何度も観た浅田真央選手のソチオリンピック、フリーの演技を思い出して、二重に胸が熱くなりました。
 音楽の力って凄いです。

☆☆☆



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「ガーンジー島の読書会の秘密」 [映画(新作)]

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THE GUERNSEY LITERARY AND POTATO PEEL PIE SOCIETY
2018フランス/イギリス

監督:マイク・ニューウェル
原作:メアリー・アン・シェイファー&アニー・バロウズ『ガーンジー島の読書会』
出演:リリー・ジェームズ、ミキール・ハースマン、グレン・パウエル、ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ、キャサリン・パーキンソン、マシュー・グード、トム・コートネイ、 ペネロープ・ウィルトン

 ガーンジー島、知らなかったので調べました。イギリス海峡にあるチャンネル諸島のひとつで、第二次世界大戦中1940〜1945年にナチス・ドイツに占領されていた歴史を持つ島です。

 本作は、戦後の1946年、ガーンジー島の読書会のメンバーから届いた手紙をきっかけに、取材のためにロンドンから島を訪れた作家のジュリエットが、その島で起きた悲しい出来事を解き明かして行くというストーリーです。

 ジュリエットを演じたのはリリー・ジェームズ。「ダウントン・アビー」で可愛い人だなぁと思っていました。「シンデレラ」での演技も印象深くて、好きな女優さんです。ちなみに本作の共演者には「ダウントン・アビー」の出演俳優が何人か出演していました。


 ドイツ進行直前に島から出て疎開した大勢の人々、島への空襲、ドイツによる食料や家畜の没収。島の人々の苦難の歴史が明かされます。そして読書会の創始者エリザベスの姿がない理由も・・・。

 最初は警戒していた読書会の人々とジュリエットが徐々に心を通わせて行く様には、心が温まりました。また、読書会のテーマがブロンテ姉妹だったりするのですが、楽しそうに議論するメンバーたちを見て、人々の心を支える読書会、本の大切さを強く感じました。

 島での経験によって、自らの人生を見つめ直し、作家としての使命感を新たにするジュリエットの成長物語でもあります。恋愛の部分には共感しづらいところもありましたが、リリー・ジェームズの演技と、彼女の雰囲気に役が合っていたのが良かった。

 そして何よりガーンジー島の自然が素晴らしい。捕虜やユダヤ人らしき囚人の強制労働によって建設された要塞が、美しい風景の中で歴史の重さを物語っていました。

☆☆☆☆



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「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」 [映画(新作)]

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ONCE UPON A TIME IN HOLLYWOOD
2019アメリカ
監督・脚本:クエンティン・タランティーノ

出演:レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピット、マーゴット・ロビー、エミール・ハーシュ、マーガレット・クアリー、ティモシー・オリファント、オースティン・バトラー、ダコタ・ファニング、ブルース・ダーン、アル・パチーノ


 ブラピとレオの共演が観られる日が来るとは・・・。夢のようです。

 1969年8月9日に起きた、“シャロン・テート殺人事件”をモチーフにしたサスペンスであり、落ち目のTV俳優リック・ダルトンと、そのスタントマンで長年の相棒クリフ・ブースの物語を描いた、ハリウッド内幕ものでした。

 レオナルド・ディカプリオがリックを、ブラッド・ピットがクリフを演じています。


 161分という長さに、途中眠くなったらどうしようと思っていましたが、杞憂でした。
 格好悪いレオと、格好良いブラピ。対照的な役どころの実力派二人の演技(怪演?)に釘付けです。

 情緒不安定なところがチャーミングなリックと、何を考えているかわからない不気味さの漂うクリフが遭遇する様々な出来事と出会う人々。そして幸せの絶頂で輝いているマーゴット・ロビー演じるシャロン・テート。
 運命の8月9日に向けて、伏線を張り巡らせ緊張感が高まっていく演出です。


 業界の小ネタが詰まっていてとにかく面白い。ノスタルジックな映像の数々には胸が一杯になりました。それでも、当時の映画や俳優や音楽に詳しければもっと楽しめるのだろうな、と思いながら観ました。笑いとスリルと懐かしさ。そして、あっと驚くバイオレンス・・・。鑑賞後に誰かと語り合いたくなります。

 虚実が入り乱れ、事実と虚構の境が分からなくなるという、不思議な感覚。そんな、映画を観る楽しさを改めて実感する作品でもありました。

 カンヌで”パルム・ドッグ賞”を受賞したブランディの名演技も注目です。

 タランティーノ監督の感性と映画愛に感動しました。

☆☆☆☆☆



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「ロケットマン」 [映画(新作)]

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ROCKETMAN
2019イギリス
監督:デクスター・フレッチャー

出演:タロン・エガートン、ジェイミー・ベル、ブライス・ダラス・ハワード、リチャード・マッデン

 エルトン・ジョンの半生を描いた音楽伝記映画。エルトンを演じたのはタロン・エガートン。「キングスマン」共演の縁でしょうか、エルトン自らエガートンを希望したとか・・・。歌唱もパフォーマンスも素晴らしい、圧巻の演技でした。
 すきっ歯や薄毛、動きや体型など、エルトンになりきっていた。ピアノ演奏しながらの歌唱もかなり訓練したのだろうと思います。

 監督は「ボヘミアン・ラプソディ」にも最終監督として携わったデクスター・フレッチャー。彼は、私が大好きで何度も観た映画「ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」で知った俳優ですが、近年の監督としての活躍は感慨深いです。


 『Your Song』の曲は好きですし、エルトン・ジョンのことは凄いミュージシャンだと思っていましたが、数曲知っているだけで、正直”派手な衣装の変わった人”という印象の方が強かったです。本作を観て”こんな偉大なアーティストで魅力的な人だったとは、気づけなくてごめんなさい(__)”という気持ちになりました。


 音楽に目覚めた少年期から、成功と挫折を経て、現在の場所に辿り着くまでのエルトンの葛藤が赤裸々に描かれていて、両親に愛されなかったという想いが彼の人生に常に暗い影を落としているのがよく理解できました。

 ファンタジックな映像、ミュージカル調の演出、時間を行き来する構成など、エルトンの半生を語るに相応しいアイデアが詰まっている。多くの名曲と衣装は、博物館にいるような充実度でした。


 ジェイミー・ベルの演技がまたいいのですが、彼が演じた作詞家バーニー・トーピンとエルトンの運命の出会いと二人の固い絆には感動。字幕になったトーピンの作った歌詞も深く心に響きました。

 両親との確執、同性愛者としての悲哀、恋人の裏切り、アルコールやドラッグへの依存など、辛いシーンもありました。エルトン・ジョンの奇抜な衣装や美しいメロディの下には彼の深い孤独があったのかと思うと切ない。
 また、このように映画にする事で、弱さや醜さも隠さず、自身と真摯に向き合うエルトンの人間性に感銘を受けました。そして、彼と、主演のエガートンはじめ、スタッフたちとの信頼関係が無ければ完成しなかった映画だと思いました。

 子役の俳優も良かった。
 エンドクレジットの写真でまた感動。もう一度最初から観たくなりました。

 ☆☆☆☆☆



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「ワイルド・スピード/スーパーコンボ」 [映画(新作)]

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FAST & FURIOUS PRESENTS: HOBBS & SHAW
2019アメリカ
監督:デヴィッド・リーチ

出演:ドウェイン・ジョンソン、ジェイソン・ステイサム、イドリス・エルバ、ヴァネッサ・カービー、ヘレン・ミレン、エイザ・ゴンザレス、エディ・マーサン、エリアナ・スア、クリフ・カーティス、ロリ・ペレナイス・トゥイサノ、ロブ・ディレイニー、ケヴィン・ハート、ライアン・レイノルズ


 爽快感が味わえるかと観てきました。

 ドウェイン・ジョンソン演じる元FBIのルーク・ホブスと、ジェイソン・ステイサム演じる元MI6のデッカード・ショウが主人公。犬猿の仲の二人が嫌々ながら協力して世界の敵に立ち向かうアクション作品です。

 シリーズは一作も観ていないのですが楽しめました。

 派手なアクションシーンが盛りだくさんです。特に迫力のカーチェイスは思わずオーっと声が。ホブスとショウの子供の喧嘩のような応酬は面白く、きっとアドリブも混ざっているのだろうと思いました。

 「ミッション:インポッシブル/フォールアウト」でとても気になっていたヴァネッサ・カービー(↑の写真)がショウの妹のMI6エージェントとして大活躍。アクションも演技も容姿も完璧に格好良くて、更に好きになりました。

 「おみおくりの作法」のエディ・マーサンはこんな役が良く似合うと思った。ヘレン・ミレンの役どころも面白いし、贅沢な出演陣でした。


 セクシーで格好良いジェイソン・ステイサムを堪能出来ただけでも満足でしたが、友情や家族の絆も描かれていて退屈しません。
 スカッと暑さの吹き飛ぶような作品でした。

☆☆☆



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「あなたの名前を呼べたなら」 [映画(新作)]

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SIR
2018インド/フランス
監督・脚本:ロヘナ・ゲラ

出演:ティロタマ・ショーム、ヴィヴェーク・ゴーンバル、ギータンジャリ・クルカルニー、ラウル・ヴォラ


 建設会社の御曹司と、彼の元で働く住み込みのメイドとの身分違いの恋が、インドの階級社会を背景に描かれます。


 結婚後すぐに夫と死別した未亡人のラトナは、大都市ムンバイに暮らす新婚夫妻のメイドとして雇われたが、主人のアシュビンは花嫁に裏切られ結婚が破談になってしまう。
 そのままメイドとして残ったラトナと、傷心のアシュビンは、日々の暮らしの中で次第に心を通わせて行く、というストーリー。

 結婚後すぐに夫を亡くした未亡人のラトナは婚家に縛られ再婚も許されない・・・らしい。
 インドの社会情勢はよくわかりませんが、経済的発展が著しい反面、貧困層や女性に対する差別が根強く、恋愛に関しても本人同士が良くても相手やその家族に迷惑がかかるという状況が見て取れました。理性で気持ちを抑える二人の姿が切ないです。

 ファッションデザイナーの夢を持つラトナは、仕事の合間に裁縫教室に通いたいとアシュビンに申し出る。彼は快く受け入れ、彼女を応援する。

 ラトナの前向きな姿を温かく見つめるアシュビン。料理を作り、裁縫に使う生地を選び、為すべき事を粛々とこなすラトナ。シーンの一つ一つから、言葉はなくても溢れる想いが伝わって来ます。


 ラトナが、慎み深い性格だが誰よりも心の強い女性であることは、救いでした。
 メロドラマっぽい邦題は好みではないのですが、映画は良かった。シンデレラ・ストーリーではなく、階級差別や男女差別が根強く残るインド社会に生きる男女の現実的な恋の物語でした。

 民族衣装サリーの豊かな色彩と、サリーを来たラトナの繊細な所作。叙情的な映像が心に残ります。美しい映画でした。

☆☆☆☆


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